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なぎさの飼育員日記

瀬戸内海にある島の日本一?小さい水族館の飼育員日記

大物だ!

この前意を決していりこのワクチンに行ってきました。
室内猫だし病院行くとクレイジーキャットになるのでまぁいいかとここ数年は行かずに過ごしてきました。
が、そんな彼も12歳。猫界ではもうじいさんです。
免疫も落ちてくるだろうしこれから度々お世話になるかもしれないと思って今のうちに少し慣れさせようかな、なんていう気持ちがふと出てきました。
また、夏の車内は温度が不安だったので行くなら今のうちと思い人間と猫両者重い腰を持ち上げいざ動物病院に向かいました。
道中はカバンから顔なんかだして余裕のいりこさん。
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到着し、待ち時間中に洗濯ネットに放り込みその上から再度カバンに入って準備万端。
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そして数年ぶりの診察室。
カバンからは何とか出てきたもののそこからいりこの悲鳴と威嚇と洗濯ネットが大暴れ。
獣医さんもなかなか近づいてくれません。
バスタオルをお借りして助っ人の方が背後から包み込みその一瞬のすきに獣医さんが注射をブスッとワクチン注入。

任務は終了したものの目が合っただけでとびかかってくるクレイジーキャットに今度はカバンに戻すことが出来ません。
一応飼い主の私も毎日何匹もの動物と携わっている獣医さんも助っ人の方もいりこさんに近づくことができません。
しばらくしてバスタオルがもう一枚追加。
助っ人の方が2枚のバスタオルでそおっと背後からいりこに近づいて抱え込みカバンにイン。
バスタオルごとカバンに入れて急いで診察室を出ていく私。
診察中の声が聞こえている待合室のみなさんがそのカバンにはどんなバケモンがいるのかと不思議そうに見る視線が痛かったです。

そのまま車に駆け込みカバンを開けるとあっという間に落ち着いたのでキツキツに入っていたバスタオル2枚といりこ本体が入っていた洗濯ネットから出しました。
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この顔。
その後支払いのため再度待合室に戻ってイスに座っていたら再び低い唸り声が響き渡ります。
名前を呼ばれて立ち上がろうとしたら再びカバンが転がり落ちるほどの大暴れ。
支払い中もスタッフの方がお釣りを差し出したところでまた牙をむくいりこ。
お釣りは欲しいのに。

全てが終わってよく見たら洗濯ネットやカバンに血が沢山ついていました。
本人はケロっとした感じだったのでそのまま帰りましたが一応家についてからケガした所見してみ?と言ったら
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「ここ!痛かった所!」という感じで肉球を広げて見せてくれました。

お互い疲れてたので午後からは一緒に寝てご機嫌と疲れをとりました。

結果的に獣医さんからは外に出ないならば無理してこなくていいよ、と言われました。
このストレスの方が体に負担になるだろうと。
そのためには健康管理などをしっかりするようにと。

運動も嫌い、食事も偏食、人間も嫌い、そんな生物を健康に育てれる自信があまりないですが頑張ろうと思いました。

本題。
一生見ないと思っていた生き物が現れました。
沢山の取材&Yahoo!トップページにも出させていただきましたがこの前ホオジロザメが捕獲されました。
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ちなみに私はその日関東に行っていて当時の事はUさんから聞いただけなんですがあたかも自分が見てきたかのように書かせてもらいます。

22日の早朝、Uさんにいつもイワシ網などの漁に乗せてくれている漁師さんから連絡がありました。
まだお布団にいたUさんでしたがホオジロが網に入ったとメールが来たそうです。
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Uさんのなかでも一度は出会いたかったサメ。
そもそもホオジロザメは瀬戸内海にいる、って噂は以前からあったのですがホオジロザメ自体生息数も少なくましてや湖のような静かな瀬戸内海にそんな危険生物がいるなんて嘘か誠か七不思議かでした。
だとしても一応情報はあったのでUさんは以前から漁師さんにもしホオジロザメが網にかかったら絶対に教えて欲しいとお願いしていたそうです。

Uさん本人もまさか実際に連絡をいただけると思ってなかったと思います。
なので余計テンションが上がったことでしょう。
関東にいる私は館内の作業が疎かになっていないか心配というか不安で仕方なかったです。
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この写真が送られてきた時は「寝てないで仕事してください」と送っときました。
※正確には大きさをイメージするために人間を入れて記録をとる方法です。

捕獲された情報になりますが、サワラ漁をしていた漁師さんが夜中の1時30分頃網を曳いていたらかかっていたそうです。
場所は瀬戸内海の我らが住んでいる周防大島から渡船が出ている浮島沖になります。
浮島の漁師さんが捕ってくれました。
その時はホオジロさんはまだ生きていたそうです。

その後いつもタッチとかの生き物をゲットするためUさんが乗せてもらっている船の漁師さんが船でどんぶらこっことこっちの方まで運んでくれました。
それが昼前になります。残念ながら朝にはホオジロさんは死んでしまっていたそうです。
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船からクレーンであげてなぎさのハイカラオートマ軽トラに乗っけてもらい、いざ水族館へ。
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重量オーバーになるかと思いましたがギリ平気でした。

水族館に到着してからはその日限りの緊急展示ということで軽トラに乗ったホオジロさんを入り口に。
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正直怖がったり一応死んでいるので死体を見ることに抵抗がある人も多いのではないかと思いましたが案外見に来られた皆さんは写メなんか撮ったりしていたそうです。

そして14時頃から同じ県の海響館さんが来てくれて一緒に解体しました。
なぎさの方は顎など、海響館さんは今後研究もするだろうから鰭(ひれ)などを持ち帰ったそうです。
あと寄生虫も連れて帰ったらしいのですが、これはどこのあたりを泳いでいたかなど知る大事なサンプルになるらしいです。

ホオジロさんはまだ謎多き生き物なので結果として残念ながら死んでしまいましたが、死体ですら貴重な資料になるそうです。
私が死んでも誰も死体を欲しがらないだろうけどホオジロさんは歯ですら大人気でした。
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歯が列になっていてすぐ生え変わることが出来ます。
なので時期歯候補が内側に並んでいるのが見えます。
数か月もの間差し歯治療に通っているUさんからしたらさぞかし羨ましいことでしょう。
ちなみにすでに解体されコンパクトになってしまったのに次の日は「まだ展示してますか?」との問い合わせメール&電話がすごかったです。
Uさんともみんなホオジロザメが大好きなんですね。って話してました。
確かにこんな誰もが知っている有名な海の生き物ってなかなかいないかもしれないです。

今回捕獲してくれた漁師さん、そして連絡とわざわざ運んできてくれた漁師さんにはホオジロザメに触るという本当に貴重な経験をさせていただきました。
ありがとうございます。

あ、Yahoo!に取り上げてもらい、コメント欄にも沢山の意見をiただきました。
瀬戸内海には昔からホオジロザメがいるというのは常識なのに驚いている識者がいることに驚き。
や現地を見ずにデータなどで知識を得て偉そうにする無能な識者は多い、みたいなコメントが沢山あってとても面白かったです。
Uさんにラインでスクリーンショットを送ってあげました。
「驚いているなぎさの識者はただの契約だから仕方ないんだよ」と返信が来ました。

きっともしまたホオジロザメに出会えたとしてもUさんは同じように驚いてテンションが上がることでしょう。

この方は野生時代ブイブイ言わせて一度も触れさせてくれなかったモドキさんです。
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倒れて以来人間の愛に目覚めてしまい毎日ぬくもりを求めて悠々自適に暮らしています。

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