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なぎさの飼育員日記

瀬戸内海にある島の日本一?小さい水族館の飼育員日記

豊潮丸乗せてもらってました。

この前数年ぶりにご近所の箱入り娘でもあるサケちゃんがお泊りにきました。
以前は結構長期間でしたが今回は数日間だったのでその間サケちゃんが我が家に慣れてくれるのか、猫組が仲良くなれるのか心配でした。
夜に来てその日の晩は寝たのか?ってくらい警戒していましたが次の日の朝になると「朝ごはんはまだでしょうか?」という感じでスリスリしてきてくれてホッとしました。
サケちゃんは環境の適応能力が高くてほんと助かりました。
どっかのセンター分けおじさんとは違いました。
二日目の晩には
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手、足、シッポ、全部が短くてかわいいを凝縮したサケちゃんが床に転がってました。

どっかのセンター分けおじさんもたまげてました。
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数日間でしたが猫に囲まれた癒しのひとときでした。

本題。
かれこれ一か月前のことになるしイワシ網に続いて船のことなんですが書かせてください。
10月23日~28日の六日間広島大学の調査船「豊潮丸」に乗船させてもらいました。
コロナ前に乗せてもらったきりで数年ぶりの豊潮丸です。

23日の早朝に島を出て豊潮丸が待ってくれてる呉港まで車で向かいます。
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みんなで各々の荷物を船内に運び出発!
このまま瀬戸内海を通過し太平洋側に出る手前の豊後水道→伊予灘→瀬戸内海→呉港帰港、という航海です。
初日は途中、標本用魚類採集という名の釣り以外は夜通しほぼ移動でした。
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夕日を前にみんなで釣り糸を落とします。
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ちなみに船には広島大学の先生であり私たちなぎさにいつも声をかけてくれる担当教員の先生が一人と、その先生の教えている学生さん、そして私みたいに外部から参加で別の大学の先生、あと今回はたまたまですが同じ広島大学の先生2人、がメンバーでした。
このメンバーで6日間ほぼ共同生活です。
ケンカなんかしたら逃げる場所もないし海に落とされてしまうかもしれないから絶対いい子に過ごさなければなりません。

戻りますがこの釣りではタチウオ、タイ、ハモ(目の前で逃げられましたが)が釣果でした。
もちろん私は釣れませんでした。

24日の朝からメインの調査がスタートしました。
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このでっかい機械で海水を採ってプランクトンや塩分濃度、水温を測定するはずです。

そしてこのでっかい網で水中を曳いて浮遊するプランクトンなどを採取します。
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このでっかい網もプランクトンを採ります。
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あとこの網は海底をガサゴソ曳いて海底の中の生き物や海底あたりにいる魚たちを採取します。
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基本的には船員さんが私たちメンバーと同じくらいいてこれらの機械を扱ったり作業は全部やってくれます。
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危険が一杯な作業なので私たちは隅っこで邪魔にならないよう小さくなります。
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採取した生物類を扱うのみが我々の任務です。
日と場所によってそれぞれの作業を行い、各乗船者のお目当て生物を狙います。
ちなみに私は単純に水族館で展示できそうな生物です。
他のみなさんはヤムシやゴカイだったり、シャコの幼生、タルマワシ、カイアシ類?魚についてる寄生虫、クラゲ、などなどでした。

これは海底をガサゴソした作業でとれた生物たちです。
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この中から必要な生き物やサンプルをみんなで選別し
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その後みんなは顕微鏡のぞいたり記録用に撮影したりします。

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こちらはうちに連れて帰ろうとコレクションしていた時。
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うん、かわいすぎる。

船上作業以外はみんなずっと自分たちの欲しかった生き物をいろいろ調べてました。
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その間私は船外に出て海を眺めたりお昼寝したり、頑張ってるみんなを覗いたりしてました。
あ、私も生き物をゲットする任務があったので数日間船内で生かせれそうな生き物をもらって頑張って生かすということはしました。
船上は作業スペースがあまりない上に海底の水温差もあるのでその空間でいかに生き物を数日間生かすかが大事なんです。
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なぎさコレクション。

24日~27日まではこんな感じですごしてました。

あと夜は集魚灯があったので
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こんな感じで錨泊している船からライトを落として光に集まる生き物採集もしました。

集魚灯はほぼ私だけが必要な作業でしたが手の空いた学生さんも見に来ていて採取した生き物をすごい熱心に観察していました。
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よく見えないモノは顕微鏡で観察してました。
散々自分の研究で疲れてるだろうにまだ顕微鏡覗くのかよ、と少し思ってしまいました。
よく考えたら学生さんは広島大学だし周りには東京大学出身の人もいたしやっぱ賢い人は違うわ、と思いました。

27日最後のサンプリングを終えて最後の最後にまた標本採集という名の釣りをすることになったのですが、すでにほとんどの人が1匹は何かしら釣ってました。
そんな中私は誰よりも気合入ってたのになかなか釣れませんでした。

学生さんからアドバイスをいただき、もう残り時間もわすがってところで、ようやく1匹タチウオを釣ることができました。
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記念すべきタチウオ。
その時周りにいた学生さんの1人が拍手してくれました。
別の学生さんも「おめでとうございます」といてくれました。

みんな気を使ってくれてありがとう、と思いました。

やり残すことないくらい満足する航海になりました。
持ち帰った生物もみんな元気です。

オオコシオリエビとヒメキンセンガニはすでに展示しています。
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ヒメキンセンガニは砂が大好きらしくまだ2回くらいしか砂から出てきたことろを見てません。
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その他の生き物も
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展示してませんがご飯も食べて元気です。
実はヤドカリの種同定が苦手すぎてまだ展示できてません。
深海のヤドカリなんて見たことないし分かるかい!と言いたくなりましたが水族館の飼育員さんなら分かる人沢山いると思います。
もう少し調べるか誰かに教えてもらうかなりでそのうち展示したいと思います。

今回乗船に誘ってくれた広島大学の先生、そして一緒に乗ってくれた皆様、そして船員の皆様、ありがとうございました。
船に乗るなんて普通じゃできないことなのでとても充実し楽しい時間でした。


余談ですが六日間のうち2日間だけ夜港に入港しました。
その間だけは丘に上がることができます。
一日は高知の宿毛だったので私の同期でありいつもお世話になっているクラゲ博士と一緒にみんなで夕ご飯を食べに行きました。
高知の食べ物全部おいしかったです。
もう一日は別府でした。
3時間くらい丘に上がって自由時間がありました。
そしたらUさんからそこで売っているお醤油をお土産で買ってきてほしいと連絡がありました。
どこに売っているのか聞いてみたらナビが添付して送られて来て、よく見たら「徒歩47分、距離3.3キロ」
と書いてありました。
マジかよ、と思いつつ実は船おりてすぐのお土産屋さんに醤油売っているお店を聞き、その先のデパートと教えてもらい、歩いて向かい、デパートのお店の人に聞いたら今は売ってないと言われ、売っているのは醤油屋さん本店しかないと言われ行き方を教えてもらった所でした。

もうここまで来て帰るのももったいないので結局片道3.3キロ歩いて3時間のフリータイムを存分に使ってお醤油を無事買いました。

改めて私の優しさは無限ということを実感しました。
これも船に乗ってるみんなが優しいから私も優しい心を持てたんだと思います。


展示生物も持って帰れたし、実は貴重っぽいクラゲもとれたし(後日博士にプレゼントしました)無事生還できたし、後悔のない航海になりました。
ありがとうございました。



君もお留守番ありがとう。
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