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なぎさの飼育員日記

瀬戸内海にある島の日本一?小さい水族館の飼育員日記

プランクトン

梅雨が明けて7月の連休が終わりました。
この時期に連休はなかなかないのでご時世のことを含めどのくらいお客さんが来てくれるか未知数でした。
と思っていたら想像以上に沢山のお客さんが来てくれて驚きました。
ご時世は分かっているけど開館しているのであればやはり来ていただけるのはうれしいですね。
ありがとうございました。
とは言え着々とバージョンアップしているコビットには今後とも十分に気を付けてください。

そして一気に暑くなった先日の事。
私が休みの日です。
掃除も洗濯も陸奥子の海も終わらし、昼間からエアコンを入れゆっくりブログでも書こうかな、なんて思っていた日。
お昼寝なんかしちゃって2時過ぎに起きた頃、ふと陸奥子のシャンプーでもしようかと思いました。
とはいえその2日後にはUさんも休みなので私はしなくていいか、と思いつつ暇だしせっかくだからと陸奥子のいるU宅へ向かいました。

そしたらいつもなら私の音で反応するはずの毎日全力陸奥子さんが静かです。
おかしいと思って見に行くと目は起きているもののだるそうにしていました。
そのまま我が家のお風呂場へ抱えて運び洗おうとしましたがなんだか様子がおかしいんです。
嘔吐するような仕草も度々見られます。
Uさんの家にはエアコンがないのでこれは熱中症か?と思って軽く洗ってから急いで彼女の大好きなドライブに行くことにしました。
農道をエアコンガンガンに効かせながらゆっくり運転します。
普段なら一番弱く設定しているのに今回ばかりは自動設定。
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心配だから隣に乗せてるけど本当に大人しくてだんだん不安になってきました。
しばらく考えつつ海水浴場の駐車場で一旦休憩。
彼女に相談したら海に行きたいそうなので海へ。
水着の若いお姉さんやイケイケなお兄さんやらにかわいいと散々言われて得意げで遊んでました。
だいぶ復活したのかと少し安心しました。
そして再度移動しいつもの真宮島へ。
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もうこのころにはほぼ完全復活したようです。
結局3時前から夕方までずっと彼女とドライブ&海水浴をしていました。
それにしても無事でよかったです。

近年夏の暑さが尋常じゃなくなっているので今までが問題なかったとしても変えていかなければならないと思わされました。
Uさんは次の休みに急いで電気屋に行ったそうです。

人も動物も皆様気を付けて下さい。

仕事で汗だくな私をよそに昼間っからエアコン効かせた部屋と違う部屋で快適に寝る猫組。
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本題。
先日不安なことが起きました。
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海水の色があきらかにおかしかったです。
陸奥子もいつもは張り切って入るのに躊躇しています。

ふと数か月前に、このブログでは度々出てくる毎度お世話になっているミクロ生物館の方が言っていたことを思い出しました。
そしてたまたま島の方から「こっちのは平気だけどある地区の生けすの魚がずごい死んでる」と話しがありました。

Uさんがすぐに山口県の赤潮情報を調べてくれたところやはり思った通りでした。

シャットネラという名の有害プランクトンがかなり発生しているとこのとでした。
メジャーなのは涙マークというのか稲の穂というのかそんな姿をしているオオチャヒゲムシというそうです。
シャットネラというのは属名でその他にもタマヒゲムシとかトゲヒゲムシとかワラジャヒゲムシとかいるそうです。
ちなみにこちら先日ミクロ生物館様により教えていただいた知識です。

これらが大量に発生すると鰓「えら」がある全ての生き物に影響を与えます。
鰓について窒息死するらしいけど細かい原因はまだわからないそうです。
とにかくシャットネラが沢山発生すると魚は死ぬんです。

数か月前にミクロ生物館の方が「今年は結構シャットネラが出てるので気になるところです」と言っていたのを思い出しました。
山口県の赤潮情報を見ると周防大島近海だど水族館がある内湾に多く発生していました。
そうなると海の海水をろ過せず直で使っている我々としても焦りだしました。

急いでミクロさんにこれまでの過程を相談し、忙しいにも関わらず時間を作ってくれて海水を調べてくれることになりました。
水族館のタッチ、海水をくみ上げている水族館下の海、魚が死ぬと噂の生けす(水族館近くの漁港)、死んでないと言われる生けす、から表層の海水1リットル分をミクロさんの所へ持っていきました。

到着してからは1か所の海水ずつ濾してそれをシャーレに入れて顕微鏡で調べます。
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これは実態顕微鏡から観える景色。
少ないですがシャットネラさんがいます。

さらにプレパラートに入れて対物顕微鏡で観察。
大きく観察できちゃいます。
こちら噂のシャットネラ(オオチャヒゲムシ)。
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こちらもシャットネラでワラジャヒゲムシというらしい。
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そしてこちらはアカシオオビムシ。
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これも注意プランクトン。

あと赤潮ではないですがナメクジウオなんてのもいました。
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全てミクロ生物館さんにて行われています。
名前もすべて教えてもらいました。

結果として水族館で使用している海水にはいませんでしたが、2つの生けすからは少しみつかりました。
ただ生物が死ぬくらい異常な数のシャットネラはいませんでした。
顕微鏡で観察してもらっている隣で立ってるだけの私は何が見えているのか分からないので大量にいてこれは大変ってなったらどうしようハラハラしていましたがホッとしました。

実は県が赤潮情報を出したタイミング&海の色がおかしくて魚が死んでいるという話を聞いた日と、実際に調べてもらった日は数日間経っていて、海水を持って行くちょうど前の日くらいに海の色がいつもみたいに戻ったという話がありました。
もしかしたら少し前まではシャットネラがたくさんいたけどちょうど収まった頃だったのかもしれません。
これもミクロさんからの知識ですがシャットネラに限らずプランクトン全般に言えることだけど梅雨があけて気温がグッと上がった日が続くと発生しやすいそうです。

それにシャットネラはプランクトンなので潮の流れとともに移動するから今はいないけどまた現れたりなんかもするから結局は油断禁物ってなことです。
暖かい水が好きみたいなので9月頃までは鰓を持った生物&人間VSシャットネラが続きます。

だけどとりあえず今のところはなぎさの生き物は大丈夫なので安心しました。
もしこれでシャットネラが大量にいたらタッチの生き物たちをどうやったら守れるかと悩みました。

ひとまずは肩の荷が下りた気がします。
今回急な押しかけにも関わらずしかも長時間調べて下さりありがとうございました。
これを機に本物のシャットネラを自分の目で確認することができたので、しばらくは定期的に海水を採水して顕微鏡で調べてみようと思います。
ありがとうございました。


夕飯を終えているのに足りないと騒ぐ猫を放置した末路。
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餌の容器をひっくり返し歯でこじ開けました。
すでに同じことをやって失敗したホタコが眺めています。

その後満足したおっさんは伸びをして去っていきました。
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全てをひっくり返して餌をこぼしたままの状態を見て呆然のホタコさんです。
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